海の景色がない京王沿線。でも、京王の駅から他の鉄道には乗らずに、バス一本で海辺の街へ行く方法があるのです。それも長距離高速バスじゃありません。町中を走る路線バスです。
出発は、井の頭線の新代田駅。改札を出て右へ約50メートルほどのバス停から出発する、東急バス大森行き(森91系統)に乗ります。このバスは、小田急線、(何本もの)東急線、都営地下鉄線、新幹線の線路も越えて、環七通りをひたすら南へ、魚の群れの中を悠然と進む鯨のように、クルマがあふれる幹線道路をマイペースで進みます。約40分で着く終点・大森操車場は、有名な「大森貝塚」遺跡公園の目の前です。
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バスルート図(ALPSLAB) へ
ここから東海道線の線路を越えていく歩行者・自転車用の道をたどり海をめざします。途中には、ライトアップされた貝塚のイメージ展示が見られます。国道15号と京浜急行の線路も越えて、公園の中にある「しながわ水族館」までは、バスの終点からは徒歩約15分です。
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バス終点から水族館への歩行ルート図(ALPSLAB) へ
渋谷からJRの電車で大森までは、このバスと同じ運賃(大人210円)ですが、水族館まで歩く距離はそれほど変わらず、こっちのほうがいろいろな景色を見ることができます。しかも夏休み中は子供ならバス代は50円。
水族館の前の水辺には、小さな砂浜と、黒い背中の魚の姿。よく見るとコイじゃなくて、左右の目玉が離れたボラのような海水魚で、はるばる海までやってきた感慨ひとしおです。
水族館の先の乗り場から、臨海副都心方面へ向かう水上バス「船の科学館」行きに乗れば、更に海へやってきたことが実感できることでしょう。(ただし1日3便のみ、水族館休館日は運休です。 ※後日追記:残念ながらこの水上バス路線は2008年9月29日までで休航になってしまうそうです。)
今回利用した森91系統のように東京西部でいくつもの線路を横切って南北に走るバス路線はたいへん貴重です。今回は「海の街へ」ということで記事を書きましたが、他の私鉄に乗り換えてみたり、環七道路沿いに並ぶ個性的なラーメン屋さんを巡ってみたり、うまく乗りこなしたら、街あるきに新しい世界が広がります。
世田谷野沢、碑文谷、千束、柿の木坂..なんて、京王沿線人には聞きなれない、なんだかエキゾチックな地名も出てきます。
また、新代田駅は改札を出るとすぐに環状7号線に面しているので、鉄道とバス路線を組み合わせて新しいおでかけプランを考えると、たいへん面白い存在です。
ちょっと(だいぶん?)先の話になりますが、圏央道や首都高環状線が完成して環七通りがもう少し渋滞しなくなってきた時には、ここから南北方向に走る沿線間移動のバス路線をもっと発着させたり、バスツアーの集合場所にしたりしたら、京王線・井の頭線沿線に住む私たちにとって新代田駅は、さらに便利で楽しい「おでかけ」の拠点駅になるでしょう。
同様に南北に走る貴重なバス路線(若葉台から市が尾)の過去記事
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掲載日付:2008/08/26